冬の朝は恐ろしい。 いや、正確に言うと冬の朝の布団は恐ろしい。 スマホからけたたましいアラームが鳴り響いても、必死に起き上がろうとしても、冬の寒さと布団の温もりのコラボレーションが身動きの全てを封じ込めるのだ。 まるで、サキュバスの魔性に囚わ…
Switch2でポケモンZAをプレイしながら、ゲームボーイポケットでポケモン緑版をプレイしていた子供の頃を不意に思い出した。 自我があったのか、なかったのか曖昧なレベルの小学生の時代。 あの頃の僕の相棒はリザードン一択だった。 THE主人公と言うべきヒロ…
ジャムパン、クリームパン、カレーパン、メロンパン、クロワッサン、チョココロネ……コンビニの棚にずらりと並んだ多種多様なパンを眺めながら、僕は試行錯誤する。 昼食のパンはどれにしよう。 たまには洒落たパンでもひとつ買ってみるか。 あるいは久しぶり…
なんでこんな簡単なことすらできないんだろう、と憂鬱になった。 湯切りする前のカップ焼きそばにソースを入れてしまったのだ。 カップの中には黒い糊のようなソースがお湯に溶けて虚しく広がっている。 どこからどう見ても手遅れ。 カップ焼きそばの成れの…
はー、疲れた。 よし、パンを潰すか! ……という意味不明な衝動に駆られてコンビニでコッペパンを買ってきた。 むかし、むかしの大昔。 自我があってないような子供の頃に給食のパンを何故か潰して食べていた記憶が、ふわっと蘇ったのだ。 疲れているせいかも…
正月は太る。 これはもう避けられない運命だ。 たぶん古事記にも書いてある。 しかし、時には運命に逆らうのも大切だ。 というわけで、寒さに震える体を鞭打ち、準備に一時間半をかけて、やっとの思いで外出することに成功した。 目的は寝正月からの脱却のた…
なんでもない日にショートケーキを喰う。 これが良い。 誕生日でも、記念日でも、自分へのご褒美でもない。 別に疲れているわけでもないし、頑張ったわけでもないし、落ち込んでいるわけでもない。 本当にただの平日。 至って普通のお夕飯。 ベルトコンベア…
真夜中に飲むコーヒーが好きだ。 普通なら寝る時間にわざわざカフェインを流し込む。 小心者の僕にとっては暴君のように清々しい最高の瞬間だ。 「やめなさいよ」 と、頭の片隅で良心が囁いてくるけれど、すでにケトルにお湯は沸いている。 やってはいけない…
何も考えず電車に乗ってみたい衝動に駆られることがある。 行き先も決めず、予定も立てず、乗り換えも気分次第。 勿論、スマホと財布だけで着の身着のままで。 ぼんやりと車窓を眺めながら、名前も知らない街の景色が流れていく。 刹那的であり、牧歌的でも…
押し入れの片付けをしていたら、随分と古い有線イヤホンが見つかった。 十年前……いや、十五年前……いやいや、もっと前のモノだろうか? 途方もなく遙か昔の思い出を辿っていくと、無性にアンダーグラフが聴きたくなった。 『ツバサ』 イントロのギターが鳴り…